More Than I Can Say(2)
登場人物:リン/豪/ヘミ/ジュウリ/ナルセ
場所:シックスティーズの楽屋
豪 「リン、何だ用って」
リ ン「豪!あけおめ。新年早々しかも久しぶりだってのに、入ってきて挨拶も無しかよ?」
豪 「ああ、すまん。明けましておめでとう。今年も宜しくな。
だが楽屋なんかに呼んだりするな。バックステージは部外者禁止だ」
リ ン「豪は元メンなんだからいいじゃん。それにそんなルール無いって」
ジュウ「あら豪じゃない!久しぶりね。元気なの?」
豪 「ああジュウリ。元気だよ」
ヘ ミ「ハイ。明けましておめでとう」
豪 「ああ、明けましておめでとう」
リ ン「あれ?ナルセは?何処云ったんだよ」
ジュウ「さっき客席の山本さんに呼び止められて、そのままよ。こっちには戻ってないわ」
リ ン「…だから今、来たのか豪?」
豪 「何が」
リ ン「またケンカしてんの?ナルセと。新年早々よくやるね」
豪 「どうしてそうなる。偶然だ。ケンカはしてない」
リ ン「だったらいいけどさ。ちょっと相談があるんだ。豪に。
ギターのトラ、誰か知らないかな?」
豪 「トラ?どうした?そういえばアキラがいないようだな」
リ ン「それがさ、インフルエンザになっちゃってさ。参ったよ。ワクチン効かなかったらしい。
それでヘルプが上手く繋げないんだ。アキラは動けないから代役探せないし、
ナルセが走りまわってくれてるんだけど、どうしても来週の土曜に穴が空くんだよ」
豪 「そうなのか。知らなかった。それは新年初めに大変だな」
リ ン「…豪に、駄目もとで出れないか頼んでみてくれって
言っといたんだけど、ナルセから聞いてない…んだよな?」
豪 「ああ聞いてない。というか俺は別の店のハコバンだぞ。無理に決まってるだろう」
リ ン「そこをなんとかして貰えないかって、頼んだんだ。
ナルセが言えば、聞いて貰えるんじゃないかってさ」
豪 「…無理だな。そんなものを俺が受ける筈がないのは、あいつは良く知ってる」
リ ン「でもさ、前のバンドのピンチなんだぜ?冷たいんだな、豪ってさ」
豪 「…すまんが、無理は…無理なんだ。どうしても。悪い」
リ ン「分かった分かった。そんな困った顔して謝るなよ。冗談だよ」
豪 「でも誰か当たってみるよ。多分大丈夫だと思う」
リ ン「うん。サンキューな。頼むよ…」
豪 「どうした?まだ浮かない顔だな。そんなにギターが心配なのか?」
リ ン「えっ、いや、それだけじゃないんだけど…」
豪 「らしくないなリン?他にも何か困ってるのか。ステージ終ったら時間、取れるか?
飲みに行かないか。明日オフだろ」
リ ン「や…俺は時間あるけど、でも豪は、せっかくナルセに会いに来たんだろ?」
豪 「俺はリンが用があるというから 来たんだ」
リ ン「でも…」
ナルセ「おーい!俺、ステージ上がったら山本さんとすぐ飲みに行くから、あと宜しくな!
――――あれ?豪!?来てたのか?!なんだ、来るなら連絡しろよ!」
豪 「…ほら、アイツはあの通りだからな。俺は全然構わないぜ。
じゃあ、あとでなリン。ピアノマンで待ってる」
リ ン「うん(ーー;)」
ナルセ「ええ?何だよ豪?無視すんなよ。リンと飲みに行くのか?」
豪 「ああそうだ.。それより、お前はボタンを三つ止めろ。
開けすぎだぞ、ナルセ」
ナルセ「え?何だよ、久々に会ってその一言なのかよ?待てよ、豪!
なんなんだよ。行っちゃった。何か俺、怒らせた?」
リ ン「はー、お前ってホントどうしようもない男だな、ナルセ。
呆れるを通り越して、尊敬するよ。いや、同情だな」
ナルセ「?何だリンまで。いいじゃんか。山本さんがワイン飲ませてくれるって言うからさ。
明日オフだし、いいだろ?だってあの人クラスのワインなんて、
滅多に飲めるもんじゃないからな?ニューイヤーパーティだよ」
リ ン「あーあ。そーですか。行ってらっしゃい。乱交パーティにならないようにな」
ナルセ「それは、ムード次第かな…(^_-)-☆」
リ ン「豪に聞かせてやりたいね」
ナルセ「おい、チクるなよリン!ちゃんとボタンは留めるからさ。
それに、ヘミも連れて来いってリクエストなんだ。来るよな、ヘミ?」
ヘ ミ「…あたし?」
リ ン「そりゃいいな。ナルセがまた失敗しないように行ってくれよ、ヘミ」
ナルセ「何だよ、失敗って。大丈夫だって。山本さんに口説かれてもついて行かないよ」
ヘ ミ「あたし、ナルセのお守じゃないわよリン。だけど行ってもいいわ。
明日も用事はないし…ワインは好きだもの」
リ ン「頼むよヘミ。ナルセは酔うと駄目だからな。ヨロシク!」