☆銀/魂パロディ

似たもの同士のケンカは収拾がつかない(7)

登場人物:銀時/土方
場所:道端⇒公園



土方「・・・・・」

銀時「・・・・・」

土方「おい」

銀時「あ? あれェ 大串くんじゃんか 偶然だな」

土方「しらじらしいわ なに後つけてんだよ バレバレなんだよ てめぇはよ」
銀時「はぁ? バカいうんじゃねぇよ 後なんかつけてねぇよ
    おれの行く方向に おまえが歩いてるだけだよ?
    なァんでおれが おまえの後なんか つけて行かなきゃなねぇんだよ
    冗談じゃねぇよォ? ストーカーじゃあるまいし」
土方「…じゃあ 先に行けよ」

銀時「なに命令してんだよ 誰がそんなん聞くかよ おめーが先 歩いてろや」
土方「…ちッ つきあってられっか」

銀時「おい どこ行くんだよ!?」
土方「うるせぇ 公園のベンチで煙草吸うんだよ」

銀時「あーそう あっ!そうだ 銀さんも公園のベンチに用があったんだ!
    御土産に貰った鯛焼き 食べなくちゃなァ 餡子腐ると困るからなァ
    食べ物粗末にできないからな いっとくけど それだけだからな
    鯛焼き食べるからベンチに行くんだからなァ? 他の理由なんてないよ?
    ぜんぜん無いからなァァァァ?」

土方「勝手にしやがれ」




銀時「・・・・・」

土方「・・・・・
(フゥーーー)

銀時「…よォ」

土方「……うるせぇ 何勝手に横に座ってやがんだよ
   せっかくのモクが不味くなんだよ 退けや 鯛焼きはどうしたんだよ」

銀時「おまえ 誤解してるかも しんねぇけど…」
土方「してねェよ」

銀時「…え?」

土方「てめぇが女から 金巻き上げるようなヤツじゃねぇってことくらい
    わかってるって言ってんだよ いちいち弁解すんな 見苦しいぞ」

銀時「…ななななに? なんなのソレ おめぇ早速ツンデレ開始ですか?
    おま それ どういう意味なんだよ 誤解していいですか コノヤロー」
土方「誤解も何も そのままの意味だろ 単純な話だ どうせアレだろ
    依頼的なボディガードとか そういう仕事だったんだろうが
    けど そうだとして 何が変わるわけでもねェがな
    おまえがどこの女と寝てようが おれには関係ねぇよ」

銀時「関係ねぇかい」
土方「ああ関係ねぇなァ てめぇは好きな女と寝りゃいいだろ
    そしておれの前から消え失せろ 二度とツラァ見せんな」
 
銀時「なんだよ そりゃ おめぇだって 沖田クンとおでん屋台で接吻してただろ
    おあいこじゃねぇか おれだけ裏切ったァみたいな言い方すんじゃねぇよ」
土方「ハァ?裏切っただ? おかしなことを抜かしやがるじゃねぇか
    何故 おまえがおれを裏切る? 裏切るとか裏切られるとか
    おれ達はそんな間柄じゃねぇはずだろ そもそも おれはてめぇなんぞ
    信用すらしてねぇな それと沖田がおれに…接吻しやがったのは
    いつもの嫌がらせだ 男色が粋で流行ってるとか言ってだな」
銀時「そうかい ああ そうですかァ
   どうせ おれのことも おまえにとっちゃァ 男色とか禁色とか
   江戸で流行の粋でファッショナブルな 遊びかなんかのつもりだろうがなァ…」
土方「何言ってやがる 何が悲しくて 男色遊びなんぞ しなきゃなんねぇんだよ ふざけんな
    しかも おれが突っ込む方ならまだしも 何で自分が痛い思いしてまで
    粋な遊びとやらをやるんだよ たたッ斬るぞ てめぇ」
銀時「そりゃ おまえが真性ドMだからじゃねぇのォ?」
土方「ちっげーわ! おれはMでもLでもないわァ!!」

銀時「そんじゃあ どういうつもりで おれと寝てたんだよォ?
    答えて見やがれ コルァ?!どういうつもりだよォ!!」
土方「なんだァ? 何でてめぇがキレてんだよッ ムカつくんだよ
    イラッとくんだよ! てめぇがキレる理由がわかんねぇわ!
    だいたい てめぇがヤッテみりゃ分かるとか 言い出しやがったんだろうがァ!
    なんなんだよ 今更 何様のつもりだァ きさま!!」

銀時「おまえがもう 二度と会わねぇとか 関係ねぇとか
    ツラ見せんなとか 銀さん素敵とか 銀さん男前とか言うからだろうがァ!」
土方「最後の二つは言ってねぇわ!
    そんなもん 会わねぇとかずっと言ってただろうが アホかボケェ」
銀時「そういや そうだな…って だったら尚更ムカつくんですけどォ
    答えをはぐらかすんじゃねぇよ アホかボケェ」
土方「はぐらかしてなんかねぇよ 真実だ」

銀時「じゃあ何で おれと痛い思いしてセックスしてたってんだよ
    おれが強制したか? してないよね? いや 多少はしたかもしれないよ?
    イヤイヤ アレ強制とかじゃないよね? 選択だよね? 紳士的だったよね?
    おまえにどうぞ選んで下さいって ちゃんと銀さんフェアに丁寧に言ったよね?
    言ったことになるよね? いや もう流れ的に 言ったことにしてくんない?
    言ったって言えや! コノヤロー!」

土方「立派に強制してんじゃねぇかよ! どこまで振り出しに戻んだよ てめぇは
    とにかく 女郎と寝るんだったら おれに触るな それだけだ」

銀時「は? 何ソレ? はっはァ そりゃお高いことですなァ
    女郎と同列にされるのは おまえの高貴なプライドが 赦さねぇって
    わけですか? そういうことですか ああそうかよ 所詮おれには 高嶺の華ってやつですかァ」
土方「…なんだそりゃ 誰もそんなこと云ってねェだろうがよ
    男より おまえは女の方が 本当は良いんだろって 言ってんだろが」

銀時「別に男も女も 良くねぇよ ただ おれは おれはおめぇが好いんだよ…
    なに云わせんだよ コルァ 恥かしいだろうがァ!! コレどんなプレイィ?!
    おれを辱めて そんなに楽しいですかァァァ?! 逆羞恥プレイですかァ!!」
土方「やかましいわァァァ!! 何ひとりで盛り上がってんだ
    知るか!! 勝手に言っといて おれのせいにすんなッ
    もっかい言ってみろや 聞こえなかった」

銀時「イヤじゃボケェェェェ! 絶対聞こえてただろうがァ!
    こっぱずかしいんだよォ!二度というか 二度は云わねェ
    羞恥プレイに目覚めたって おれはSだからね
    根っからの真性Sサマだからねェ!! S役は譲らねぇからなァァァ!」

土方「おれより女の方がいいんだろ」
銀時「なに無理やり言わそうとしてんだよ!?云わねェよ ちゃんと聞いとけよ
    さっき聞いとけよ さっき聞いてりゃ良かったんだよ 残念だったなァ」
土方「さっきも聞いたけど もっかい云えって言ってんだよ 天パァァァ!!」
銀時「ちょ 逆ギレの逆ギレですか?!
    聞こえてんなら余計に意味わかんねェわァァァ!
    どこまでお高いんだよ てめぇはァァァァ!!」

土方「高くなんかねぇよ おれは ただ…
    おまえが おれを どんな気持ちで必要なのか わかんねェから…
    ただ 体の相性の問題で するのが気持ちイイからだけなんじゃねぇかって」

銀時「…必要としてるのは 体だけじゃねぇさ こんなん初めてだから
    爛れた付き合いしか してこなかったから こんな気持ちになるなんざ
    まったく知らなかったんだよ おれの方が もっとそう 思ってるさ」

土方「何を そう思ってるっていうんだ」

銀時「だってよ おまえは真選組だし 金もあるし 美人だし モテるしよォ
    おれなんかと違って 相手なんかよりどりみどりちゃんだろ
    キレーな花魁だって いつも抱けんだしよォ おれとは ただ
    男色セックスがちょっと珍しくて 新鮮で 御気に召しただけでよォ
    こんなグダグダなオッサンに それ以上のキモチなんかあるわけねぇって
    普通は思うだろうが そうだろ おれが拗ねても同情される状況だろ」
土方「…なにひとりで決めてんだよ てめぇらしくねぇだろ 誰も同情なんかせんわ
    そんなこと いつおれが言ったよ オッサンておまえとおれは同じ歳だろうがよ
    ざけてんじゃねぇぞ この能無し失敗パーマ!!そうだ てめぇはグダグダだよ
    なんも分かってねぇ 何も知ろうともしねぇ!
    誰が好きでもねぇヤツに 痛みガマンして 恥かしげもなく足ひらくかよ…」

銀時「…え? なんだって?」
土方「しるかァ! もう言わんわ! 聞こえただろ ボケェ!」
銀時「聞こえたけど もっかい言って? ワーンスモア・プリーズ?
    銀さんだけ大好きって 愛してるって 抱いてって もっかい言って?」
土方「誰もそんなん言ってねぇわァァ!! 何捏造してんだァァァァ!
    てめ マジ斬るぞ 本気で斬んぞ?」

銀時「うわ またそこで何で刀を抜くかなァ ひとりで寂しかったァーって
    銀さん想いながらこっそりヌクとかなら分かるけどォ 刀抜いたらダメでしょうがァ」
土方「なにをつまんねぇこと 抜かしてやがる!! そこへなおりやがれ!」

銀時「待て待て そんな抜刀したって 収まりつかねェだろうが 落ち着けよ
    銀さんが悪かったって な もう仲直りしようぜ?」
土方「仲直りって なんだァ てめぇが謝んのかよ」

銀時「おまえが花魁に電話しようとするからさ
    花魁とおまえが話すのがイヤで  ヤキモチなんか妬いちまったんだよ 悪かったって
    おれって 案外独占欲 強いんだよォ おめぇのこと 独り占めしたいんだわ
    …あァそうか 独り占めしたかったんだわ結局 おれは なるほどな
    おまえにキスした沖田クンにも 妬いてましたァ ちゃんと認めますゥ〜」
土方「…バババババ バカ言ってんじゃねぇよッ」
銀時「仲直りのチッスでもしようぜ? な? 幸い公園に人気なしだよ」

土方「するかァァァァ!! 公園の風紀を乱すんじゃねェェェェ!」
銀時「なんだよソレ カワイイこと言ってんじゃねェぞ 何もアオカンしようって
    言ってんじゃねェだろがァ 犯すぞコラ マジで
    あ それだ なァ マジでもうラブホいかね? 今から行こ お願いします」
土方「いいいいい 行かねぇよアホ! 近寄んなボケェ!」


銀時「真っ赤になってんじゃ説得力ないよ 大串くん
    な しばらく会わないプレイって くると思わね?」
土方「なにがくんだよ…」
銀時「募る想いってやつだよ な 銀さんに 会いたかっただろ?
    目 逸らすんじゃねぇよ おれを見ろ」

土方「アホぬかせ ぜんぜん会いたかねぇんだよ 何が募るだよッ
    勝手なことばっかり ぬかすな!!ずっと連絡しやがらなかったくせにッ」
銀時「焼肉屋で会ったとき 募る想いを見抜かれた みたいな顔してたぜ おまえ」
土方「全然んな顔してねぇっての! うんざりしてたっつーの! どこ見てんだァ おまえは
    また会っちまってもうゲンナリした顔だったってェェ!」
銀時「うんざりしてた割には なんでそんな困った顔してんの今? なぁ?」
土方「うっせぇ…おまえなんか しらねぇよ …死ねや くたばれ 一週間前のパフェに中れ
    チョコボール喉に詰まらせろ おれに近寄んな 糖分過多野郎が」

銀時「土方」

土方「・・・・・ムカツクんだよ…」


銀時「なぁ 今度こそ二人で温泉いこっか?」





お付き合いありがとうございました!

おまけ


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