☆銀/魂パロディ

似たもの同士のケンカは収拾がつかない(2)

登場人物:銀時/神楽/長谷川
場所:よろず屋 事務所


【銀時SIDE】


あーあァ まァた やっちまったよォ

あれからもう一週間だよ どうすんだよコレ
なァんであいつと顔つき合わすと あーゆーことになっちゃうまうんだろうな
昨夜はぜんぜんうまく行ってたんだよ 二ヶ月ぶりってこともあって
なんか気持ちも高ぶってるっていうか
なんせ二ヶ月はマイ右手一本が恋人だったみたいな状態だったわけでェ
もうあいつが昨夜来て 会話すんのも もどかしくてじれったくて
すぐに噛み付くみたいに接吻して 抱き合っちまって …そいで朝方までヤッて
起きて会話したらケンカになって…

ってアレ? コレどう考えたって体のつきあいじゃね? 体だけのセフレなんじゃね?
体の火照りが納まったら無言で帰って別れたら良かったとそう思いました アレ作文?
イヤイヤイヤ 違うよこれ違うからコレ これはアレだよ
そもそもあいつが 花魁のことなんか持ち出してきやがるから
グダグダになっちゃまったんだよ それまでは 結構好い感じだったんだよ

なんでおれがいるとこで 女になんかに電話できるんだァ? ありえねぇよ
無神経過ぎるってんだよ いくら穏便な銀さんだって あれは拗ねていいとこだよな?
そォだよ あいつが悪いんだよ んだァあいつ おれに妬かせてやろうって魂胆だったのかァ?
イヤイヤイヤ ナイナイナイ それはナイ あいつは自分に相当自信持っていやがるからな
おれみたいに わざと妬かせてやろうなんて せこい手なんかはつかわねぇよ
ありゃ天然だ そうだ 悪気はないんだよ いつだってあいつは素直で単純で

…本当におれに眺めのいい露天宿に連れてってやりたいと 思っただけなんだろうな

ちくしょう 結局悪いのおれなんじゃね? ナニ そういうこと?
おれが悪いのか? コレおれが謝んないと いけないわけェ?
イヤイヤイヤ そんなことナイナイナイ もうアレだよ あいつは アレだよ
自分がモテルってことを ただ自慢したいだけだったんだよ
そーだ そうに決まってるわ おれが花魁となんか知り合えねぇだろって
鼻で笑いやがったよな あんチクショー もてないおれを笑ってやがんだよォ

絶対そうだよ そうに決まってるね あーーー いけ好かねぇヤツだなァ!!!
そりゃ友達もできねぇわな ゴリとドSと地味の三人だけな筈だわな

銀さんは違うよォ? 友達いっぱいいるからね そうえーと …ともだち?
ズラとか …ズラとか ズラとか… ってなんだよ ズラしかいねーのォォォ?! 
イヤイヤイヤ ちっげーよ んなわけねぇよ かぶき町一 人望のある男だよォ?銀さんは!

そうだ 新八とか神楽とか定春とかいるじゃねぇか ホラ 銀さん人気者だよ?
いやまてよ 新八と神楽って いわば同僚というか 部下というか 仕事仲間みたいなんであって
友達じゃねぇんじゃねぇの? しかも定春は 犬だからペットだよコレ
犬まで友達にカウントしなきゃならねぇほど 可哀相な男じゃねぇよな銀さんんんん!!

だけど会社はファミリーだみたいなこと言うから あいつら銀さんファミリーであって
友達なんかじゃないんじゃね? そうしたらズラか やっぱりズラとエリザベスか
いや エリザベス関係なくね? あれ宇宙生物だよね あ 長谷川さん?
いや マダオは友人だなんていうと 銀さんの価値さがるからな 却下だよね

もうこの際 辰馬とか入れときゃいいんじゃね? 高杉も入れときゃいいんじゃね? 質より数だよォ
お妙とお登世のババァとキャサリンと タマとバカ王子も 入れときゃなんか量高くなんじゃね?
えーと 何のカウントしてたんだっけ? 化け物大会? モンスター選手権のエントリー?

なんだコレ わけわかんなくなってきたわ…


 あーーーーーー・・・・・・




――――もういい もう面倒くせェ

 うぜぇぇぇ ダルイ





神楽「銀ちゃァん なにさっきから一人で百面相してるアルか
    気持ち悪いアル 少しくらい仕事しろよォ マダオがァ!
    ほら マブダチのマダオ2から電話アル」

銀時「やっぱおれの友達は 世間的には長谷川さんなのか」
神楽「おまえらァ二人合わせてまるでまるで駄目な駄目なおっさんおっさんアル
    略してザ・マダオズね」
銀時「そんなコンビ名いらねぇから それ略したらママダダオオになるから
    アレ なんかこっちの方が間延びして 余計にダメダメな感じになってね?」
神楽「ダメダメなのは変わんないアル 早く電話に出ろよォ!!」

銀時「長谷川さんから おれに電話ってなんだよもう おれは今傷心中だっつーのォ
    ハイよ 友達の数が宇宙一多い よろず屋銀時さんですけどォ 一体ナニィ?」

長谷川「お 銀さん? 俺 長谷川だけど ちょっと仕事があるんだ 出てこれないか?」
銀 時「どんな仕事? どうせあんたの仕事じゃ ギャラも安いんだろ 高いのよ銀さんは」
長谷川「いや 俺は紹介者なだけだからさ 大丈夫 報酬は良いと思うよ
     銀さんもきっと気に入ると思うし」
銀 時「なにィ? ……ああ そう ふうん …ん 分かった 行くわ じゃぁな」

神楽「まるでまるでダメなダメなおっさんおっさんの二人で 暇つぶしアルか」
銀時「おー ちょっと遊郭まで行ってくるわ」
神楽「マダオのくせに女買う金なんかあんのかァ! そんなんあるんだったら
    ご飯ワタシに食べさせろォ! ご飯が無いならお菓子を食べさせるが良いわァ!!」
銀時「おまえ どんだけ食うつもりだよ ゴジラ級のマリーアントワネットか!
    おかげでうちの食費は もう王宮貴族並みだわァ!
    待ってろ 今夜はうまいもん 食わしてやれそうだからよォ」

神楽「ほんとアルか!? 銀ちゃァん!家族のために頑張って腰振ってくるアルよ!!」


続く⇒(3)

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