☆銀/魂パロディ

似たもの同士のケンカは収拾がつかない(1)

登場人物:銀時/土方
場所:よろず屋 寝室



銀時「・・・ちょ やめろって 土方」
土方「…ん?」

銀時「ん?じゃねーよ 触るなっての 髪ィ」
土方「なんか綿菓子みてぇだな てめぇの頭って」
銀時「だァから! さわるのヤメロっていってんだろうがァ 土方ァ!」
土方「いいじゃねぇか フワフワしてて 髪も頭の中身も 同じだな」
銀時「なにソレどういう意味? ケンカ売ってんの? 天パーだから頭もパーだつってんの?
   脳みそとおれの髪がクリンクリンの癖ッ毛なのは何の関係もありません
   すべて架空でありフィクションです」
土方「んだソレ? バリバリの事実じゃねぇかよ 天然パーマ野郎」
銀時「おまえなんかには 天然パーマ人の苦悩は 何にもわからないわ!
   スーパーサイア人の苦悩だって わかんないわァ! 
   おれだってなァ おまえみたいなサラサラストレートヘアで産まれたかったっつぅの!」
土方「ふうん 別にいいんじゃねぇのか 天パでも…」
銀時「どォォォこがいいんだよォ 雨の日なんかなァ 湿気で三倍(当社比)にも膨らむんだよォ
   鳥の巣にされそうになったり ファンク・ミュージシャンに間違えられたり
   イイことなんか何にもねぇんだよォ」
土方「でも 触り心地はいいぜ 犬ころみてぇだ」
銀時「家畜扱いか ペットか ペットなのか バター犬になれってェの?」
土方「アホか 鳴いてみろよホレ 銀コロ 語尾はワンだ」
銀時「う〜〜〜〜 ワン!!」
土方「あっ バカ 噛み付くなって ちょ どっこ噛み付いてんだよ!このエロ犬が!」
銀時「飼い主の躾けが悪ィから 噛み犬になっちゃうんだワン」
土方「おまえなんざ 躾けられねぇつーんだよ …やめろよ バーカ(笑)」

銀時「―――な どっか行く? こうしてダラダラしてんのも おれは好きだけど
   何かこうしてたら 永遠にセックスしてそうで 銀さん身が持たないかも」
土方「なに おまえまだヤル気なのか おれはもう眠てぇよ 寝かせてくれ」
銀時「えーッ! せっかくの非番だろ? それを寝て過ごすのかよ 勿体ねぇ!
   つか おれの立場はどうなんのよ おまえの寝顔見て一日過ごせってのか?
   ふざけんな…まぁそれも悪くないけど それでもいいかも」
土方「気持ちわりぃんだよ だいたいな てめぇが悪いんだろが
   昨晩から泊まれって無理言いやがるから こんなことになっちゃまったんじゃねぇかよ」
銀時「だぁーって ガマンできなかったんだもんよ おれたち会うの二ヶ月ぶりなんだぜ?
   おまえがお城勤務で出張して 顔も見れないくらい忙しくてよォ
   お城じゃ会いにも行けねぇし やっとのオフが一日だけってどんだけケチなんだよ
   真選組はァ おれは毎日でも 大串くん抱いてたかったのにィ…」
土方「アホか 毎日もされたら 死ぬわ」
銀時「いや本気だって もォどうなっちゃってんだろうなおれってくらいだよ
   おまえ裸体がエロいんだよきっと もうエロスの神だよ どうしてくれんだよ」
土方「てめぇ 人のこと色情魔みたいに言うんじゃねぇよ
   おまえが人より性欲過多なんだろうがよ おれはアレだよ フツーだよ」
銀時「フツーかァ?? あァーーーーんなに・・・」
土方「うっせェェェェェェェェーーーッ!!(赤面)」
銀時「へぶしぃーーー!」

土方「おれがエロいってもう一度言ったら 帰るからな」
銀時「まァた帰る攻撃かよ へいへい もう言いませんんー
   やぁらしぃ〜いカラダしてるだけだもんね 鬼の副長さんは」
土方「やらしい言うなつってンダロがよ」
銀時「そんなん言われてませんんー エロい言うな言いましたァ−」
土方「小学生か てめ」

銀時「な どっか行こ ねぇパパァお休みはどっか連れてってくれるって約束だよぅー」
土方「だれが パパだ …どこ行きてェんだよ」
銀時「優しいなァ大串くんは そうだな 海も行ったし 山も行ったし
   遊園地も行ったし あとはね… 温泉だな うん 温泉宿に行こう土方♪」
土方「温泉宿だァ? 今からかよ 日帰りで行けんのかよ」
銀時「何言ってやがる 温泉宿つったら 泊まりに決まってんだろが」
土方「おれは非番は 今日だけだっつーの」
銀時「次の日は病気で休みに決まってんダロ さっしろや」
土方「そんな仮病バレバレなんだよ 無理だ」
銀時「なぁんでェ」
土方「……そーごが」
銀時「沖田くん?」

土方「そうだ あいつ おれがおまえんちに泊まるの 何故か知ってやがったんだよ
   昨日の夜出てくるとき やけに嫌味言われて 絡まれた」
銀時「えっ そうなの? なんでだろうなァ」
土方「知んねぇよ ったく 目敏いヤツだぜ…」
銀時「そうだね 鼻が利くよね S王子はァ 
  (それはたぶんきっとおれが 土方の非番の日をしつこく聞いたからだと思う)」

土方「だから 駄目だ 余計に何か言われる 総悟の野郎はしつこいからな」
銀時「しゃーねーなァ じゃあ日帰りで行ける露天風呂あるとこ探そう」
土方「ああ そういや以前 遊郭の花魁と一緒に行った宿が 確か―――と…」
銀時「花魁 とね そーだろうねぇ おモテになるよなァ 土方はんはァ〜〜」
土方「仕方ねぇだろ 彼女の紹介じゃねぇと行けねぇとこだったんだよ
   待ってろ 彼女に電話すっから今 …? 何してんだ おれの携帯返せよ」
銀時「やだ」
土方「何言ってんだよ 行きたいんだろ露天風呂? あそこはいいぜ そう遠くもねぇし
   静かで川もあって見晴らしは格別だ 普通の民間人じゃ行けねぇ宿だぜ」
銀時「だけど 土方が 花魁に電話するのが やだ」
土方「ハァ? 何ワケわかんねぇこと言ってんだ ホラ 返せよ」

銀時「なんか 妬ける…」
土方「・・・・アホか」
銀時「その花魁 まだ気があんじゃね?土方に そんな昔の話でもないだろソレ」
土方「そりゃ てめぇと…こうなる前だから 半年も経ってねぇけど…
   あれからぜんぜん会ってねぇし おれのことは忘れてるかもな」
銀時「忘れてねーよ 忘れるわけねぇよ『愛しの土方はんどうしてはるんやろ』とか
   思ってるに決まってんよ 電話なんかしたら藪から棒だよ 犬も歩けば棒に当たるだよ
   夜に口笛吹いたら蛇が出るだよ 蛇の道は蛇だよ 熊に注意 落石に注意だよ」
土方「なんじゃそら じゃあどうすんだよ」
銀時「ん… もういいわ 別に日帰りじゃつまんねぇし またにする」
土方「フン そんなにおれが花魁と話すのが イヤなのかよ」

銀時「…じゃあ 大串クン おれが神楽と仲良く喋ってたらどうよ?」
土方「別にどうもしないが」
銀時「いや 妬くだろ?ジェラシイ感じるよね? 妬くよねぇぇぇ??」
土方「バカバカしい 何でおれがガキ相手に妬かなきゃなんねぇんだよ」
銀時「じゃあ おれがお妙とデートしてたら? お妙とお妙の作った可哀相な卵焼きを
   仲良くあぁーん♪して貰ってたら!!…うえええぇげぇぇぇぇー」
土方「自分で言っといて気分悪くしてんじゃねぇよ バカかてめぇ
   あれは近藤さんの女だからな うん 関係ねぇな」 
銀時「いや ぜんぜん間違ってるけどな 近藤さんただのストーカーだからな
   まぁお妙はどうでもいいや じゃあじゃあ おれが…
   花魁とチューしてたらどうなのよォ!!」

土方「おまえごときが 花魁なんかと知り合えるかよ フッ」
銀時「あ 今 鼻で笑った? フフン!て笑っただろ おまえ
   すっごいムカつくんですけどォ じゃあさ 遊郭の女とおれがやってたらどうだよ?
   二ヶ月間 おまえのこと待ちきれなくて 遊郭行って遊んでたらどうだよ!?」
土方「そんな金あんのか おまえに」
銀時「ありません」

土方「だいたい遊郭の女とやってるおまえを おれが目撃する状況ってどんなだよ
   ありえねぇことで 答える必要はねぇな つうか何でおれが おまえのことで
   いちいち妬かないとならねぇんだ うぜぇ」
銀時「ひどい… だって おれたち つき合ってるんじゃねぇの」
土方「ああん? つきあってる? 誰がそう言ったよ
   ただのカラダの関係だろうがよ おまえ そう言っただろ」
銀時「言ってねぇよそんなん なんか誤解してんじゃねーの?
   おれは おまえと その つきあってるつもりだけど」
土方「そう…なのかよ」

銀時「なになに 下向いちゃって 赤くなってんの?かーわいいのな」
土方「カワイイいうなつってんダロ!! あ 赤くなんかなってねぇよ
   むしろ青くなってんだよ ゾッとしてんだよ 次は黄色だよ」
銀時「壊れた信号機ですかおまえは なぁ 銀さん副長さんに夢中なんだよ
   って何コレ なに恥ずかしいこと言わしてくれちゃってんの いや アレだよ
   別に 夢中って 夢の中みたいなそんなことであって 夢の中のお花畑みたいな
   そんな感じでよろしくってことだよ」
土方「意味わかんねぇよ 現実じゃねぇってことかよ 架空かよ そうか
   つきあってるって言ったって アレだろ 体のつきあいってやつなんだろがよ」
銀時「え? あ うん そうだな カラダのお付き合い?」
土方「だろ…」
銀時「何 なにホッとした顔しちゃってんの ちょっと傷つくんですけど
   まぁ おまえがその方が 気が楽で良いってんなら それで良いよ おれは」
土方「な それで良いよってなんだよ? 聞き捨てならねぇな
   なに一歩譲ってやったみたいな発言してんだよ ハッキリさせようぜ!
   おれじゃなくて てめぇがそれで気楽なんじゃね……むッ? …んっ んんんッ!!!」

銀時「ちょっ黙ってくんない… キスするときは目ェ閉じて黙ってって 先生教えたよね?」
土方「…むぅ…ッ ちょ 待てや! 急に何すんだよ! ボケ!離しやがれ
   聞き分けのない女 黙らせるみたいな手ェ使うんじゃねぇよ!
   ムカつくんだよ どういうつもりだ てめぇ」
銀時「別に もうケンカしたくねぇんだよ せっかくの休みなんだし
   一日くらい静かにシッポリできねぇのかよ ムードねぇなァ
   おまえが素直なん 抱いてるときだけだもんな 昨夜のおまえ どこいったの」
土方「うるせぇわ!! おれはここにいるっつんだよ
   は・はァァーん 分かった そうやって誤魔化して 付き合うってんだな
   いいぜ おまえがそうしたいなら そうしてやらぁ」
銀時「待て待て待て! ちょっと おれがせっかく譲った感じになってたのに
   何で蒸し返して おまえが譲ってやったーみたいな感じにしてんの?
   おれが先に言ったよね? おれが先だよねそのセリフぅ!?」
土方「知んねぇな おれが先だ」

銀時「てめ 土方 舐めんじゃねぇぞ! 負けず嫌いも大概にしやがれッ
   いいか 銀さんはな おまえが正直になりたくねぇなら保留にしてやってもいいって
   懐のでっかいとこ見せてやったんだよ わかってんのか?」
土方「てめぇのキ○タマ袋のデカイとこなんか どうでもいいんだよ!」
銀時「いや キン○マ袋じゃなくて フトコロだから 全然似てないから
   しかも銀さん袋じゃなくて サオの方がデカイから コレ知ってるよね?」
土方「だから何だよ うっせぇ野郎だな おまえがカラダだけの非現実的な
   気楽なつきあいしてぇっていうから おれはそれで良いって言ってやってんだろが
   おれの気遣いが台無しだろうが 空気読めや コルァ」
銀時「おまえこそ読めや 気遣いなんかいらねぇんだよ このインラン副長が」
土方「なんだとォ? 誰がインランだァッ! 侮辱するなら たたッ斬るぞ!
   おまえなんか オイランも抱いたことねぇくせに イキがってんじゃねぇっつぅんだよ!」

銀時「あっ おまえまた 花魁の話かよ? まァた蒸し返そうってのか やな男だな!
   言っとくけどな 銀さんこうみえてもモテモテなんだよォ 金なんかなくてもなァ
   銀さんに抱けねぇ女はいねぇんだよォォ!!」 
土方「そうかよ それじゃあ オイランでもライオンでもインリンでも好きな女抱いてりゃいいだろが!
   何を好き好んでおれが相手だよ 女がいいなら そうすりゃいいだろがッ」
銀時「だれぇ?!インリンて?! てめぇの大好きな花魁の名前かよッ ああそうかよ
   さっさとそいつに電話して 露天風呂でも どこでも行きやがれ!!」

土方「ああ そーするわァァ! じゃあな よろず屋ァ!」


銀時「――――アレ?」





ガラガラガラ…(玄関の戸音)


沖田「…旦那ァ? 土方なんだかクソ怒って出ていっちまいましたぜィ?
   まぁたケンカしたんですかィ 駄目だなぁダンナはァ
   土方さんは小ズルイから 逃げ道作ってやったら駄目なんでさァ」

銀時「総一郎くん…なんでここにいるの?」
沖田「総悟でさァ ちょっと近くまで来たんでねィ」

銀時「…邪魔する気ですか 邪魔する気で来たんだろ おめぇはよ」
沖田「邪魔するまでも なかったですがねェ( ̄ー ̄)
   おれは 土方さんを慰めてきますんで まぁ任せてくだせぇ
   心配いりやせんぜ それじゃあ 股」



銀時「・・・・・あ そう」


続⇒(2)

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