☆銀/魂パロディ

妖怪電車に乗ってる人って妖怪になりたいのか会いたいのか謎
(1)

登場人物:銀時/神楽
場所/万事屋事務所




銀時「はァ? 妖怪電車だァ?」

神楽「そうアル 『真夏の風流列車発進!妖怪電車で何かよーかいイベント』アル!
   妖怪さんがいっぱい乗ってくる電車だって!わたしも乗りたいネ ねぇ銀ちゃん 乗ろうよ!」
銀時「くゎあぐらちゅわ〜ん ナニ? 何言ってんのオマエ?
   乗りたい乗りたいって 遊園地に行って駄々捏ねるガキですか?
   妖怪スナックなら下にあるし どの電車乗っても 江戸の町は
   バケモノで一杯でしょうが すでにもう!!」
神楽「アマンドは妖怪ちがうアル! 妖怪さんはもっと都市伝説みたいな
   ナメクジみたいな ひっそりと出てきて ぴゃっと驚かせて
   すっと消えて行く微妙でデリケートな生き物アル 河童とか狢とか狐とか
   大抵そういう可愛いものアル」

銀時「おま 妖怪なめてんのか? アア?!舐めてんですかコノヤロー!
   妖怪ってのはなァ 風呂場の汚ったねぇとこ 舐めたがる不潔大王の
   垢なめとかなァ 夜寝てる時は頭の下に敷いてた枕を 朝起きると
   足の下に敷いて入れやがる 根暗のまくら反しまで じめーっとした
   陰鬱〜な性格のヤツらが多いんだよォ ろくなもんじゃねぇぞ あいつらはァ」
神楽「違うアル!! 小豆洗ってるとか 砂かけてくるとか
   首を伸ばしてるとか そんな可愛い生き物アル!」

銀時「何が可愛いもんかよ 顔怖いだろが がごぜとか青入道とか
   ハンパねぇよ 怖さ100倍だよ カレーにしたら もう火を噴く如しの辛さだよ」
神楽「は・はァ〜ん さては銀ちゃん…妖怪が怖いアルか?」
銀時「バババババ バッカ云ってんじゃねぇよォォォォ!?
   怖い? んなモン怖いワケねぇだろォ?! ハァ?! 何? 怖いって何?ホワッツ?
   神楽ちゅわん 銀さん大人だよ? もう酒も煙草も女も買える 大人中の大人だよ?」

神楽「でも 銀ちゃん オバケが嫌いアル 苦手なの知ってるアル」
銀時「オバケ?ハァ? 幽霊?ホワッツ? 妖怪?それって美味しいの?だよ?
   ずぇんずぇぇん 怖くなんかありませぇぇん? 苦手なモノは饅頭でぇす
   饅頭怖いー!イチゴ牛乳怖いー!!チョコパフェ こえぇぇぇ!!
   妖怪? んなもん 怖いわけねぇだろが?」
神楽「じゃあ 行くアル」

銀時「よ よォーーーし 行こうじゃねぇの いいよ 行こうぜ?
   行って 乗ってやろうじゃねぇのォ?
   愉快電車に!ゆーかいなよーかいさん ボンジュー!
   けどな 妖怪なんてもう辞めるんだ お父さんお母さんが故郷で泣いてるぞって
   肩を叩いて 親身になって 説教たれるくらいの勢いで乗るからね 銀さんは
   ハンパな気持ちで 乗るわけじゃないからね」
神楽「やたァー!!きゃっほーう! 妖怪電車に乗れるアル!
   銀ちゃん このチラシに『電車賃 人間・天人 250円 妖怪 50円』
   て書いてアルよ 妖怪だと ごっさ安いみたいアル」
銀時「よし 妖怪の仮装して行くぞ」
神楽「うわァ!! 楽しそうアル!! わたしも仮装するアル!」



登場人物:銀時/神楽/沖田
場所/妖怪電車ステーション前


神楽「銀ちゃん それ何の妖怪アルか?」

銀時「百目」
神楽「安っぽい妖怪コスプレだな 紙で作った目玉 腕と服に いっぱい貼っただけネ」
銀時「おめーこそ 何だよ ソレ?」
神楽「えっへん! 傘おばけアル! 可愛いデショ」
銀時「おいおい おめーの傘に目ェ書いただけだろ ソレ?
   しかもそれ オマエの仮装じゃなくて 傘の仮装だよ?
   おめーの電車賃250円と 傘おばけの電車賃が50円 余計にかかっちまうだろが」

神楽「あ そっか 失敗したアル じゃあコレ かぶってしまえばいいネ
   ケンケンして 目のトコ穴あけて ここから覗いたらいいアル 一つ目アル」
銀時「てきとーだな オイ オマエの方がよっぽど安っぽいわ
   …にしても 何だこりゃ すげぇ行列だな これ皆 妖怪電車に乗る人?
   皆はしゃぎすぎじゃね? コスプレしすぎじゃね?」
神楽「コスプレじゃないアル 妖怪さん仲間アル」

銀時「何でこんなに乗車率 高けぇんだよ? 夏の浮かれっぱなしモノ好きさん大会ですか
   妖怪さん満員御礼だよ これじゃあ 本物の妖怪乗ってきても わかんねぇよ
   押すな押すなの痴漢騒ぎだよ」
神楽「みんなも 妖怪さんと友達になりたいアル! ちょっと一回りしてくるアル!」
銀時「おーい かーぐら 迷子になるぞー ったく…はしゃぎやがってんこれだからガキは
   だいたい妖怪だかアマンドだか わかんねぇよコレ
   人間探す方が 簡単なんじゃねぇの…
   あ・・・・・ 一番見たくない人間 見つけちまった」


沖田「あれ? 万事屋の旦那じゃねぇですかィ
   こんなとこで 何してんですかィ? 目玉がいっぱい くっついてやすぜ
   目玉オヤジですかィ?」

銀時「なんで目玉オヤジを こんなに大量に引っ付けてねぇといけねぇんだよ
   どんだけファザコンなんだよ キタロー 百目だよ ひゃくめ」
沖田「…アア そうですかィ」

銀時「気のねぇ返事だな おめーそこ何だよ? 浮かれちゃって妖怪ツアーですか?
   妖怪真選組コスプレですか?コノヤロー」
沖田「違いまさァ 実はですねェ 大きな声じゃ言えませんかねェ
   …この妖怪電車の混み具合に紛れて ヤクの受け渡しをやってるって
   タレコミがありましてねィ」
銀時「はァ?何だよ いつから真選組は フーゾク係になったのォ?
   風俗警察24時か これからそれでやるのか」

沖田「攘夷浪士の資金稼ぎだって 話でさァ そんなん聴いて
   ほっとくわけがねぇでしょうが うちのマヨラー・ド・M副長が」

銀時「何ソレ どこの国の貴族? 来てんのか 副長さんも」
 
沖田「来てますぜ? 乗客に紛れて おとり捜査中でさァ」
銀時「おとりって 副長自ら妖怪コスプレ中? すげーな」
沖田「そうでさ 口裂け女を見たら ケツでも触ってやりなせぇ
   …面白いですぜぇ?」
銀時「なに?やったの? ちょ 沖田くん 上司のケツ触ったの?
   けど口裂け女つったら マスクにコートだろ? そんなん いっぱいだよ
   どいつだか わかんねぇよ」

沖田「そうですかィ? でも旦那には 判るでしょうが?
   しかもコート着てるのは 好都合でしょう ねぇ?」
銀時「いやだよ この子は マセタ子だねェ 沖田クンのえっちィ」
沖田「ま あんまり 邪魔しないでくだせぇよ? 今日で五日目の張り込みで
   かなりテンパッてやすからねィ? 何しろ …妖怪電車ですからねィ」

続く⇒(2)