見上げてごらん夜の星を

☆3☆彡




マック「……これ本当、貰って良かったのかな」

レイジ「まだ言ってるのか。おまえはリクエスト曲を演奏してそんなに悩むか?」
マック「いや、それとこれとは違うだろ」
レイジ「同じさ。良かったな。気に入るものがあって。行ったのも無駄じゃなかっただろ」
マック「……悪かったよ。イベントが終わってからメールくれなんて言って。
    おれの知らない世界でシンちゃんにちょっと妬いただけだ。怒るなよ」
レイジ「別に怒ってない。確かにそうだなと思っただけだ。
    おれの仕事が終わってから、連絡すれば良かったんだ。
    何故そうしなかったんだろうな。別にシンちゃんに会わせることもなかったんだ。
    ちょっとあとで勘ぐられてた感じしたしな。気づかれたかな」

マック「まじで? シンちゃん、レイジの性癖を知ってるひとか?」
レイジ「まぁ、そうだな。知ってる。よく知ってる」
マック「……なんか聞くと怖いことになりそうだから、もういいや。
    でもシンちゃんには会って良かったよ? 良いヤツだな、あいつ」
レイジ「彼もそう言ってたぜ。レイジさんの周りにはラテン系の不思議な人が多いですねってな」
マック「それ、いいひとって意味か? 俺、ラテン系?」
レイジ「さぁ。佐世保弁ではそういう意味なのかと思った」

マック「あのな。まぁいいや。
    今日はもしかして、俺にあんたの仕事の才能があるか試したかったのか?」
レイジ「まさか。そんなもの試してどうする? おれと仕事をするつもりか?
    前に言ったことを真に受けたんじゃないだろうな。そんなの冗談だぜ?
    おまえにはこの仕事は無理だよ。というか、おまえは音楽をやってた方がいい。
    毎夜、酒場でベースを弾いてろ、ミスター・ベースマン」
マック「どうせ俺は楽器しか弾けねぇよ……」

レイジ「シックスティーズのステージに立てる。それで上等だろ。大したものだ」
マック「だって楽器が弾けないと、ステージには出られないだろ」
レイジ「前にも言ったがシックスティーズに出られるのは、誰でもじゃない。
    おまえは抽選で当たったんじゃないんだ。シックスティーズに出られる腕を
    持ってるから出られてるんだ。ギャラリーで客が付くのを待ってる素人じゃない。
    すでにプロなんだ。その自覚はあるよな?」
マック「あるよ。俺はプロだよ。だからハンパな仕事は毎日でもしない。
    金を出す価値があったなと思われて、満足して店を出てもらうのが日々の仕事だ」
レイジ「頼もしいな。初めて立派に見えるぜ? 別に惚れないけどな」

マック「……レイジは、今夜は笑ってるな。なんとなく優しいし。俺も楽しい」
レイジ「おれは笑ってる? そうか。気分がいい。睡魔が、ゆっくり、襲ってくる……。
    おまえが勝手に髪を触っても、気にならないくらい気分がいいよ。
    ここへ来てシンちゃんの元気な姿も見れたし、それなりに収穫もあったし、
    気持ち好いセックスのあとだし、適度に心地よくて気怠い……
    酒に酔うと、こんな気分だろ。シックスティーズでの最終ステージの気分だな。
    こんな時は最終ステージを最後まで聴かずに、酔ったまま途中で帰るのが良いんだ……」

マック「なんで? 途中で帰るのか? それじゃもったいないだろ。
    せっかく最後までいたなら、アンコールまで聴いて帰らないと損じゃん」
レイジ「それじゃ無粋なんだよ。ダメだ、おまえは分かってない。いいか。
    フロントで店長に目視で挨拶するだろ、すると店長は何も言わずにおれに会釈する。
    そして最終ステージの途中、おれにとっての最後のその曲を聴きながら、
    何の会話もなく、店を後にするんだ。言葉はいらない。歌と音だけだ。
    道中、いつまでもその曲が頭の中に残って、その曲に見送られながら家路に着く。
    良い酔いで、鳴っているのは頭の中だけだ。繰り返し、繰り返し……。
    それって最高の贅沢だと思わないか」

マック「その曲目は決まってるのか? 何でもいいわけじゃないんだろ」
レイジ「そうだな。その時の気分によっていろいろ見送られたい曲は違うな。
    アップでもスローでも、その気分に合う曲が見つかったら、
    途中でさっさと清算して店を出るんだ。無ければ最後まで聴いて帰るさ」
マック「確かに贅沢だな。どの曲が特に気に入ってた?」
レイジ「そうだなぁ……今はやらなくなったあの曲だな。
    僕のベイビーに何か。ナルセと豪の黄金デュエット。
    伝説の名曲だな……俺の想い出の曲でもあるよ」

マック「想い出の曲の、想い出の方も聴いていい?」
レイジ「おまえには面白くない内容だ」
マック「やっぱりな。そんな流れだと思ったけど……」
レイジ「それでも訊く?」

マック「それでも、聞いてみようかなって気分かな」
レイジ「相変わらず学ばないな。大丈夫なのか? またあとで勝手に拗ねるのは無しだぜ」
マック「それは約束できません」
レイジ「おまえは本当に自由で首輪を嫌がる野良犬みたいだよな。餌だけ欲しがる。
    よし、だったら拗ねてりゃいい。おれの知ったことじゃない。
    あの曲はな。エトーが、エトーが初めておれにチャンスをくれたときの曲だ。
    おれが何もかも投げ捨ててついてくるかどうか、試した時にかかっていた曲だった……。
    あの曲がなければ、おれは決心することはなかった気がするんだ」
マック「……今、僕ベビが俺の最強ライバルになったな。やっぱり聴かなきゃよかった。
    でもあの曲は、もうセブンレイジィではやらないぜ。
    当初はナルセも歌ってたけど、アキラが辞めて俺と歌うようになってから、
    あまりの俺の下手さに絶望したのか歌わなくなったんだよな。
    あれって俺のせいだよなって思うんだけど」

レイジ「別におまえが下手だったからじゃないさ」
マック「そう? 違うと思う? でも俺、結構ショックだったんだけど」
レイジ「ナルセも、豪と歌った想い出をそのままにしたかったんだろうさ。
    セブンレイジィではあれ以来、デュオ曲はないだろ」
マック「ないなぁ。そいうや。ナルセは俄然ひとりで歌ってるよな。
    もう誰ともデュエットしませんて感じなのかな」
レイジ「おれも、聴けなくなって良かったような気もしてる」
マック「御耳触りですいませんでしたね……(ー_ー)。
    でもさ、そういう曲って無性に聴きたくなるもんだろ?」
レイジ「そうだな。そうなれば原曲CDでもたまに聴くさ。それで十分だよ。
    ナルセの歌声じゃ、重すぎる。ナルセに欲情しちまう感じもあるし」

マック「あの曲の旋律は、コードはどうも切ないよな」
レイジ「そうだなぁ……こう、胸を押さえていないと、
    どうにも悲しくて切なくて、どうにかなってしまいそうなフレーズだな」
マック「切ない? じゃ、俺が押さえててやろうか?」

レイジ「おまえはなんかヤラシイ考えで、押さえたいだけだろ。
    触るなよ? その方がどうにかなってしまいそうな展開になりそうだ」
マック「失礼な。中坊じゃあるまいし、胸を触っただけで興奮したりしませんよ。
    しかも男の胸なんか、別に興奮しませんー」
レイジ「本当か? じゃ、これで、どうだ? ホラ。どうなんだよ?」
マック「……嘘でした。なんでそういうことするのかな……。子供ですか。
    なんか突起が指に当たって、エロい……ムラムラしてきた……ダメだ、これダメだ」
レイジ「じゃ、もうひと運動するか? 鼻息、荒いぞ。まっくん」


マック「……だぁ!! まっくん、やめてくれって言ってるだろ!! しつこいぞ!」
レイジ「興奮しない言ったくせにな。毎回単純なヤツだな」
マック「だって、レイジで興奮しちゃうのは、しょうがないだろ!
    欲情の制御は、レイジの前ではまだできません。あんたの肌はちょっとエロい」
レイジ「おれのこんな傷だらけな体でも欲情して貰えるなら、光栄と受け取るか」

マック「確かに細かい傷が多いよな。さして大きな傷じゃなさそうだけど、
    残るくらいなんだから血は出た感じ? これって怪我なのか?
    暗黒街のアドベンチャースーパーアクション?」
レイジ「かすり傷のことは思い出したくないけどな。
    カッコイイ冒険譚でもあればいいが、単にヤバい取引で
    命からがら尻尾を巻いて逃げていただけだからな……おれは現場向きじゃないんだ。
    たまにお使いを頼まれて外へ出向くと、何故だか稀なトラブルに遭遇する」

マック「そうか、じゃ、やめよう。でも傷があってもレイジはキレイだよ」
レイジ「…………うぇ」
マック「なんだよ、その顏。変だった? そんなにドン引き?」

レイジ「みろ、鳥肌だ。つきあった女にそんなことを言ってたのか、まっくん」
マック「そんなにキレイな女とはつきあったことない。あんたが一番、極上で美人だけど」
レイジ「それは喜ぶ方がいい?」

マック「別に。嬉しくないなら、喜ばなくていいだろ。そんな必要あるか?
    喜んで欲しくて言ってるわけじゃない。俺、本気でそう思ってるだけだ」
レイジ「真面目な顏して笑いもせずに言ってるけど、それ冗談なんだろ」
マック「本気ですよ」

レイジ「またそういう顏をするだろ。どこが本心なんだよ。さっぱりわからない。
    おまえの言う本気の冗談が一番、厄介だよ……おれがきれいに見えるなら、
    おまえは変態だな。そうだ。認識を今後は改める。バカじゃなくてヘンタイ」
マック「どういうことそれ。なんでヘンタイだよ。褒めてるのにヘンタイ扱いかよ。
    別に造形のことでもあるけど、そうじゃなくて、レイジは凛としてるし颯爽としてるし、
    俺はレイジの心が、奥底の魂がきれいですと言ってますよ」
レイジ「腹黒で有名なレイジ様を捕まえて、よくぞ真面目くさった顏で言ってくれたな」
マック「褒められると嫌な顏するところも、いいと思う」

レイジ「ボウヤはご褒美でも欲しいのか?
    いつもはやらないこと、オニーサンやってやろうか? 気持ちよく、してやろうか……」
マック「だから褒めて欲しくて言ってない。でもちょっとやっぱり照れてきたかな……。
    そして、いつもと違うことはやって欲しいです、僕……(。-_-。)」
レイジ「おまえは時々、カワユイねぇ。 まっ…… ン …… ッは…………ァ・・」

マック「これ以上、まっくん言わせねぇからな。
    今から俺の巻き返しだぜ、覚悟しろよレイジ」





☆☆★

マック「決心するときにはオールディーズのナンバーて、そういう意味だったんだな」

レイジ「……何? いつの話だ? 寝ろよ、もう。まだ喋る気か。頼むよ。
    おれは眠い……寝かせてくれ。おまえ頑張り過ぎだろ……明日バテるぜ。
    明日、学校時代の同窓会に行くんだろ?」
マック「明日の同窓会、夜だもん。でもおれにも、あるよ。そういう曲って」

レイジ「おまえは演奏する側だから、聴きながら帰れないだろ」
マック「そうじゃなくて脳裏に残る曲って意味だよ。何かの引き金になる曲。
    脳裏に追いかけてくるような、オールディーズ。わかるよ。
    雨をみたかい、レイジがクリスマスに歌ったあの曲だけど、今も思い出せる。
    歌い方って、その人の内面を表すことがあるよな」
レイジ「やめてくれ。あの下手クソなおれの歌を何度も脳内で復唱しないで貰いたい」

マック「下手じゃないよ。あの時、レイジは闇師匠とかいう女性を亡くして、
    ダークサイドを捨てて、どん底だったんだよな。そう前に言ってたよな。
    よく歌えたよな。そんな状態で。偉いと思うよ。ヘルプなのにプロ根性だよな。
    でもきっと、俺はそんな心情のレイジの歌でイカれちゃったんだと思うよ。
    なんのベクトルだったのか、なんかもう本当にストンと落ちたよな……今思えば」
レイジ「おまえは趣味が悪い。苦悩してたおれに欲情するなんて」
マック「別に欲情してたわけじゃねぇけど……思えば未亡人の色気なんじゃねぇの。
    けど、あの夜にあんたと寝るなんて、ステージにいる時はマジで思わなかった」
レイジ「後悔してろ」
マック「後悔は、してない」

レイジ「おれは後悔してる」
マック「……そうなのか? レイジは後悔してるのか? まじで? あの日を?」
レイジ「してるね。あの夜……なんでおまえのマンションなんかに行ったのか、
    そこから後悔してる。こんなことになるなら行かなきゃ良かった。誤算だ」
マック「後悔を口にするとツキが落ちるんじゃなかったっけ?」
レイジ「こうなった時点でもうツキは落ちきってる。今さらだ。
    今さらもう戻るわけもないから、ツキなんかどうでもいいな」
マック「どうでもいいとか言うなよ。どうでも良くないだろ。
    未だに謎なのはさ、俺のとこに何で来たのかなって思うんだよ。
    あの雪のクリスマスにさ……。ナルセがいなかったから? あれは偶然?」

レイジ「それは言っただろ? 言わなかった? 冗談じゃなくて、
    ナルセがだらしなく、おまえのセックスが良いって寝言で云ってたからだ。
    あのナルセがそんなことを言うなんて、試したくなった。それだけ」
マック「……マジで? 本当にそれだけで?」
レイジ「それ以上の理由がいるか? おれはどん底にいて、凍死し損なって、疲れたかったんだ。
    すっかり疲れるような激しいセックスで、泥のように眠りたかっただけだ」
マック「少しでも俺のこと、気にかけてくれてたんじゃなかったんだ」
レイジ「気にかけてただろ? どんなセックスをするのかなって興味深々だったからな」
マック「それで、お気に召した?」
レイジ「だからこうなった。最悪だ」

マック「やっぱり体だけだったんだ……。はぁ。まぁいいか、体は心と繋がってるんだし」
レイジ「別に繋がってない」
マック「繋がってるよ。何回もやってる間に情が沸いたんだろ? だから俺を捨てそびれた」

レイジ「それはおまえが自由過ぎるからだろう。
    当時はこんなにメチャメチャなヤツだとは思わなかった。
    虚勢を張ってるだけの、生意気で、でも根は几帳面なボウヤだと思ってた。
    淡白に数回の関係で、簡単に後腐れなく終わると思ってた」
マック「俺も淡白な方だと思ってたんですけどね。意外でした。ごめんなさい。
    でもあの夜、レイジが俺のマンションに来なかったら俺はいくらなんでも、
    絶対にピアノ・マンのオーナーを口説いたりしなかったと思うよ。
    やっぱり根は小心者だから、暗黒街の男に対して、そんな勇気はなかったよ」
レイジ「おれが招いた結果だって言うのか? ……あるいはそうだな。認める。
    だけどただの楽器屋の坊やが、おれをこんなに振り回すとはとんだ誤算だった。
    こんなに低レベルのだらしのない相手は、今までいなかったからな。
    当惑の末に紳士なおれは対処に困って、一度切った相手とまた二度も
    つき合うようなカッコ悪い事態になったんだ。みっともない話だ。
    ……別につき合ってないけどな」

マック「その『つきあってない』は季語みたいにいちいち必要ですかね?」
レイジ「今の状況、おまえはおれの浮気相手で、二号さんなんだからな。わかってるか?」
マック「俺は浮気相手なのか。本気じゃなくて浮ついた方の相手ってこと?」
レイジ「そうだ。そうに決まってるだろ。本気なわけない。よく心得ておけよ。いいか?
    おまえが勝手にリタイヤしたから、おれは鏡夜に本気の恋人宣言をしたんだ。
    今さら取りやめるなんて、とても言える雰囲気じゃないからな。
    鏡夜だけだってオンリーワンの約束をしたのに、おまえのせいでおれまで嘘つきだ」

マック「えっ、それまで俺のせいなのかよ。じゃ、茅野と別れるとかしたらいいだろ。
    二号さんならもう浮気して俺とつき合ってるって認めたらいいだろ。
    浮気はすでに付き合ってるだろ。違うのかよ」
レイジ「違う。気紛れだ。おまえなんかと付き合ってはいない。
    おれの沽券にかかわる。おれはスマートな恋愛以外はしたことなんかないんだ。
    ……これは別に恋愛じゃないけどな」
マック「まだいうか。恋愛じゃなくてなんだよ。おれに惚れられて寝てるとこでもう恋愛だろ。
    だけどレイジは、振った相手にストーカーされたことないのか?
    あるんだろ? ドロドロした底なし沼の恋愛が、得意なんじゃないの?」
レイジ「おれが? まさか! 冗談だろ。そんなこと一度もない。
    ナルセじゃあるまいし、別れ際は笑顔でキッパリ後腐れなく爽やかにだ。
    紳士なおれがそんなみっともない結末を招くわけがない」

マック「今、招いてるじゃん」
レイジ「だから後悔してると言ってるんだよ(ー_ー) おまえは最悪の汚点だ。
    おれの初見選択ミスだ。おれが悪い。そうだ自己責任だ。自業自得だな」
マック「そんなに自分を責めるなよ。コレも、選択ミスなのか……? なぁ……」

レイジ「……おまえ……頼むから本当にもう寝てくれ。どんだけ体力あるんだよ?
    ミュージシャンは軟弱なのが定番だろう。まだやれるのか?
    冗談だろ。おれは無理だ、勘弁してくれ……
    明日もおれは仕事であちこち回るんだよ。忙しいんだ。
    休暇をとって遊びで来たんじゃないんだからな。
    田舎の同窓会で飲んだくれるだけの帰省休暇のおまえとは違うんだ」
マック「なんだよ、キスしただけじゃん。やるとか言ってない。でもまだできるけど。
    おれ、鍛えてるんですよね。近所にジムあるし、筋トレしてる。体力に自信あり。
    凄い最近締まってきたんで、痩せたって心配されてるけど、引き締まったんだって。
    脱いだら凄い系だろ。もうステージでシャツを全開にして見せたい感じ。
    俺って、肉食系なんだぜぇ!! ボタン三つも外してるぜぇ! ってさ」
レイジ「バカか。そんなことをしたら苦情が来る。そしておれの話を聴いてたか?」

マック「マジで? 誰も俺の胸チラなんかみたくねぇかな。で、記録更新しようぜ、レイジ♪
    故郷でレイジとホテル密会とか、やけに興奮する状況じゃん。やりまくらない手はないじゃん。
    俄然、内緒の浮気相手なら燃えるとこだろコレ?」
レイジ「燃え尽きてくれ……もう三ツ星ホテルのスイートにおまえひとりで泊まってもいいから、
    何泊でも払ってやるから、おれをまっくんの実家の干し草のベッドに寝かせてくれ」
マック「どこまで俺の田舎をバカにしてんだよ?
    でも干し草のベッドに寝るよりずっと良い気分になると思うけど……な」



photo/真琴さま

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