スウィーツ・ハニー

登場人物  レイジ+アキラ+ナルセ



アキラ「恨みますよ レイジさん」

レイジ「それは意味深なセリフだな 止まり木じゃなくて
    そんな台詞はベッドの中で呟いて欲しいものだよ アキラくん」
アキラ「ふざけないでください オレ絶対にセブン・レイジィは辞めませんよ」
レイジ「いいんじゃない 辞めなくて 辞めちゃギターのパートに穴が空くだろ」
アキラ「豪さんが 帰ってくるんでしょう」
レイジ「豪? 帰ってこないだろ あの男は頑固だから 一回出たものを戻るのは大変だと思うぜ」
アキラ「じゃあ何でレイジさんは 他所でオレの就職先を探して周ってるんですかね」
レイジ「そんな怖い顔して睨むなよ 腰にグッとくるだろ 愛情さ
    セブン・レイジィ・ロードなんかより いいところがあったら世話してあげようって
    親切心じゃないの 何怒ってんの」
アキラ「オレはあのバンドが… いいんです」
レイジ「ナルセがいるからか?」
アキラ「…それだけじゃないですよ 勿論」
レイジ「おまえ 遊ばれるよ いやメンバーに手を出すほど あいつも見境無くはないか」
アキラ「別に構いませんよ ナルセさんだって 嫌じゃなさそうだし」
レイジ「嫌じゃなくても本気は別のとこだから ナルセの場合」
アキラ「本気も浮気もオレの問題だし ナルセさんに本気になってくれって
    思ってるわけでも 言ってる訳でもないですよオレ」
レイジ「でも辛いと思うぜ やめておけよ 今までそういっておきながら
    報われずに不幸になっていった奴等が沢山いたんだ
    おまえも伝説になりそうな あいつの噂を知らないわけじゃないだろ」
アキラ「分かってます でも…手が届く位置にいるのに 我慢なんてできないでしょう」
レイジ「うわ 若いねキミは 確かに手は届くさ クリームにイチゴやらベリーやらマンゴやらの
    春だか夏だかの甘酸っぱいスウィーツ盛りだくさんの やらた甘いパフェがいつも誘惑する」
アキラ「レイジさん 甘いもの好きなんですか」
レイジ「甘いものは好きだな ナルセは見た目そういう甘さがあるからな
    あの歌が曲者なんだな つい恋されてると錯覚しちまうんだ
    だけど 甘いものを食べたあとは後悔する ダイエット中の女みたいに」
アキラ「オレは別にダイエットしてませんから」
レイジ「そういう問題じゃないって あいつは本当にクセ悪いのよ
    アキラみたいな世間知らずは あいつに食われちゃって ポイだぜ 人食いパフェだ」
アキラ「…オレ 知ってますよ レイジさんがナルセさんのストーカー的用心棒やってるって話」
レイジ「あいつは 使い古しと厄介になった男の始末を 無言で頼んでくるんだ俺に」
アキラ「迷惑なお節介だと言ってましたけど ナルセさんは」
レイジ「そういいながら オレがいないと困るのさ あのスイート・ボウヤはな」
アキラ「レイジさんて 変わってますよね ナルセさんに惚れてるんですか?」
レイジ「そう 俺は誰にでも惚れてるの まだ会えぬ未来のコイビトさえも」
アキラ「いつも誤魔化すんだから とにかくね オレはナルセさんのことは
    諦めません 彼が誘ってきたら 拒める堅い意思もありません」
アキラ「ああ! 不幸な子羊をまた作ってしまうのか アーメン」

ナルセ「あのなレイジ うちのメンバーを口説くのはやめてくれ」

レイジ「おお これは愛しのナルセくんじゃないか 口説いてないよ
    俺はどれだけおまえが自分勝手な酷い男なのかを 親切に教えていたとこだよ」
ナルセ「余計なお世話だ 来いよアキラ レイジの言うことは半分くらいに聞いておけ」
レイジ「半分も聞いたら 俺と恋に落ちるぜハニー?」
ナルセ「永遠にバカいってろ」



2に続く

photo/真琴 さま
 (Arabian Light


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